8月25日 フリンジフェスその7 自転車男!最強!
晴れ。

Bicycle Men @ Village Theater

ロサンゼルスからやってきた男4人のミュージカル。舞台はフランスのとある村で、そこに自転車旅行にやってきたアメリカ人が、壊れてしまった自転車を治してもらう間、地元のおかしな連中に振り回されると言うストーリー。アメリカ人のキャラ以外は俳優が一人何役もこなします。キーボード一つのみで、それも俳優の一人によって演奏される。

僕的には今回のフェスで観てきた中で一番面白かったです。俳優4人の質がとにかく高い!。全員キャラが立っていて、しかも巧い。脚本は4人で作ったものだそうです。確かに仲が良さそうというか、息がぴったり合っていました。これもMinimum Wage と同じく再演。Minimum Wage と比べてずっとポップに仕上がっています。

ひたすらナンセンスな村人たちと、ひたすらまともな主人公。こういう場合、得てして翻弄される主人公のキャラが薄くなりがちですが、嫌味がなく親しみやすい演技で、ごく自然に感情移入できました。

村人たちを演じる俳優の一人の変化ぶりもすさまじいものでした。クラウンからパペット役、あほなオランダ人役まで、全てを見事に演じ分けていました。オランダ人役は、日本のフォークソングを歌いながらでないと寝られない、というキャラで、主人公が眠ろうとするのをひたすら邪魔するのですが、その日本の歌が完全にでまかせ。謎のメロディにのせて「ハシハシハシハシハィ〜〜〜♪」

John Rubanoという俳優は演じ分けはそこまでありませんでしたが、とにかくパワフルで、僕はいちばん好きでした。声優業をけっこうやっている人で、声に重点を置いた演技。分厚い身体から発するその素晴らしい声、それを見事にコントロールし、濃いキャラに乗せてきます。濃いけど無理してる感がないので嫌味がありません。こういうことをできる俳優になりたい。

ピアニストの俳優も、この三人の中にいても邪魔にならないぐらいしっかりしていました。ピアノが弾けて俳優もできる、「スウィーニー・トッド」を見てもわかるように、こういうのがこの国にはごろごろいます。しかしこいつはさらに上をいっていて、このミュージカルの作詞作曲は全てこの人。うう。

だんだん混沌の色が増してきて、最後は自転車の神様が出てきて、主人公のスティーブが自転車と合体して終わり。なんでそうしたのか、なんだかまとめ切れてない感じはありましたが、大満足。このフェスで初めて立ちました。パチパチ。

嗚呼、こんなにいいものが15ドルで、しかも最前列ど真ん中で見れるなんて。

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