号外

2006年2月4日 号外
「一人白夜」

例えば

目の前がいきなりちかっとしたと思ったらぶわってきて

後は甘い香りだけが漂うピンクのわたあめみたいな世界

例えば

毛染め液の臭いの中を目薬もなく突き進み

何度も何度も自分の頭をなでてみては身長が縮んでいく世界

僕はそんな途方もない天国の

そんな途方もないどんな途方もない

悪意のピエロさんのスマイルでも

善意の死神くんの手のひらでも

とりあえず従属していたかった

とりあえず充足していたかった

今はそういった世界(次から次に現れてくるのだが)は

二秒後に視界のはるか後方へぶっ飛んでいくんだ

こうやって筋組織を壊し続けているうちは

僕は、もう何物にも囲われないんだ

ハードル競争ってか?

全然違うってか?

でも例えば

君が現れてごめんねって僕のすねを引っ張ったあの夜

そう例えば

君の泣き虫スイッチをのほほんぽちっと押してしまったあの夜

そんな夜、僕が従属、そして充足していた夜から

逃げ去るために僕は東に走ってるのか?

それとも地球が丸いからとかいって

一周してまたそこに戻るために走ってるのか?

お日様、教えてくれぇ!

それかもしくは

お日様、黙っててくれぇ!!

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