4月4日　ムーンライトながら

　月夜。うそ、雨。

　府中よりムーンライトながらの乗り換え駅、小田原へ。よしこれで、って、おい！ムーンライトながら、ななな、75分遅れ？！深夜の1時。他に電車もなく、小田原に足止め。おいおい、これじゃあ残念ながら、だよ。などと自分をさらに落ち込ませるようなしゃれをかましながら、仕方なく。駅でボーっとしてました。

　僕の他にも同じく、保守的だからなのかすぐ止まるJRの犠牲者となった若者、おじさん、おばさん、じじばばちゃん。暇だから落書き。「残念ながらムーンライトながらを待ちながら」。押します。疲れに任せてギャグを繰り返し、いひひ、いひひ、と余計疲れを増しているところに、やっとムーンライトながら、やってきました。遅ればせながら。もういいって。

　さあやっとゆっくり出来るかと思ったらそうでもなく、座る椅子はおろか腰を下ろすスペースすらなく、大垣まで5時間、立ちっぱ。優越感に浸りながら極楽極楽と椅子に身を委ねる先客たちを、指くわえながら見つつ、ひたすら耐えます。2時間を超え、4時を過ぎると東京の連れからもらった町田康のエッセイを読む元気も失せます。

　長い長い、本当に長い時間でした。ようやっと大垣に到着。ここから新快速で新大阪まで一本。どうせ座れまいと乗り換えるべき電車を見ると、どっこい、がらがら！奇跡だ、休める、い、椅子ゥ〜！と、ハウルの動く城の魔女ばりに欲望丸出しで椅子に座りました。よしこれで、8時には新大阪に。

　目が覚めて、時計を見ると8時前。そろそろかと外を見ると、なんか微妙な風景。ん？なんかあんまり進んでない臭いのです。んー？ラッシュ時にも関わらず相変わらず空いている車内。おやおや〜？そう、僕は鈍行に乗っていたのでした。んー。まあいいか。そうです。別にいいんですよく考えたら。だって、電車で寝ようと家で寝ようと睡眠には変わりないんですから。うふふ、混みこみの新快速より鈍行の椅子。俺、ナイス判断、うふふ。そんな事を思いにやにやと眠り、長い時間をかけて新大阪に到着。

　で、信じがたい程の肩こりが僕を迎え撃ったのでした。が。