12月12日

2004年12月12日
 雨。

 今日は楽しみにしてたお芝居を観に神戸に行ってきました。岸田戯曲賞受賞の名作とその続編で前日談のお芝居を二作連続で観ました。僕はけっこう思い入れをして観るので、二作連続というのは非常に楽しかったです。団地が舞台の話。

 僕たちはステージの上で、団地や学校や屋根裏が舞台の普通な人々を演じます。なぜ普通な人たちを演じる事に喜びなり楽しみを感じるんでしょう?。だって普通なんやから。それなら自分の普通な人生をしっかり生きろやってなりません?。本物の人生なんやから、舞美も音響も完璧なわけやし。戯曲には仕組まれたドラマがありますけど、それだって自分の思い通りのロマンじゃないでしょ、作演出出演じゃない限り。自分の人生も芝居みたいに、台本解釈して自分の役割考えてってやったらもっと楽しくなるかもしれないですね。

 さて!、超うまい役者がいました。うまいうまいと話には聞いていましたが。そして僕はそういう前評判にひねくれた態度をとっていたのですが、確かに。納得。

 しかし、今回の彼の演技は役柄上、演出上もあったのでしょうが、三谷幸喜のTVシリーズのとある警部補を限りなく連想させるものでした。難しい問題です。僕の師匠の一人が、先日、お笑いの極意とはすなわち、「オリジナリティ」なのだ、と教えてくれました。どれだけまっちゃん的に面白い奴が出てきても、もうまっちゃんがいるから面白さに体重がないのだ、と。

 で、演技も同じなのでしょう。せっかくうまくても、例の警部補が終始頭をちらついていては、見る側はその人自体の良さに目が行かない、気付けない。役者からその人の人間性を引いてしまえば、残るのは、「技術がある役者」という評価だけ。間違いなくある個性を考えれば、非常にもったいないと言えます。他人の演技を参考にするのも、考え物ということなのでしょう。

 特に有名人のそれは、要、注意。

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